会社員がマンション投資を始める前に確認したい注意点
給与収入が安定している会社員でも、不動産投資のリスクがなくなるわけではありません。数千万円の物件をローンで購入する場合は、短期的な利回りよりも、長期間保有しても家計に無理がないかを確認する必要があります。
空室・家賃下落はゼロにはできない
現在入居者がいる物件でも、将来の入居を保証することはできません。人口や世帯構成、周辺の供給、新築物件との競争、建物の築年数などによって賃貸需要は変化します。
物件を比較するときは現在の入居率だけでなく、駅距離、周辺の賃貸物件数、類似物件の募集家賃などを確認します。家賃が5%、10%下がった場合でもローン返済を続けられるか試算しておく方法もあります。
金利上昇と修繕費の増加も考えておく
変動金利など金利が変化するローンでは、将来の返済負担が増える可能性があります。また、マンションの管理費や修繕積立金も購入時の金額が永久に続くとは限りません。
購入時に毎月数千円の黒字が出ていても、家賃の低下、ローン返済額の増加、管理費・修繕積立金の値上げが重なると赤字になる可能性があります。現在の収支だけでなく、条件を厳しくしたシミュレーションも確認しておきたいところです。
「節税できるから」だけで購入を決めない
不動産所得では、固定資産税、修繕費、損害保険料、減価償却費、一定の借入金利子などが必要経費になる場合があります。また、不動産所得に赤字が出た場合には、条件を満たせば他の所得との損益通算が可能なケースがあります。
ただし、経費として計上できること自体が利益になるわけではありません。減価償却額や損益通算の扱いは物件・所得状況によって異なり、土地取得に関する借入金利子など損益通算に制限がある項目もあります。税金だけを目的にせず、物件そのものの収益性を確認することが基本です。
販売会社の説明だけでなく自分でも条件を確認する
国土交通省は、投資用マンションについて、将来利益の断定的な説明や、断った後も続く勧誘などに注意を呼びかけています。「絶対に家賃が下がらない」「必ず値上がりする」といった前提では資金計画を立てないことが重要です。
会社を比較するときは宅地建物取引業の免許、管理体制、契約内容を確認し、提案された物件についても周辺相場を調べます。RENOSY、J.P.RETURNS、FJネクストなど複数の会社から情報を集めれば、物件価格、融資、管理サービスの違いを比較しやすくなります。
大きな借入れに抵抗がある場合には、CREALなどの不動産クラウドファンディングから少額で不動産分野へ投資する方法もあります。ただし、こちらにも元本毀損、運用期間中の換金制限、事業者や対象不動産に関するリスクがあります。
会社員の不動産投資が「得かどうか」は年収だけでは決まりません。購入価格と家賃の関係、毎月の実質収支、融資条件、空室や修繕への耐久力、ローン残高、将来の売却価格まで確認し、他の資産形成方法とも比較したうえで、自分の家計に合う範囲を判断することが重要です。
<参考サイト> RENOSY / J.P.RETURNS / FJネクスト / CREAL / 国土交通省 / 国税庁

