高額療養費制度には事前申請がおすすめ

高額療養費制度には、事後申請と事前申請があります。事後申請では、最初に窓口負担割合を支払い、申請後に自己負担上限額との差額が返還される仕組みです。

しかし、こちらの事後申請方法では、①一旦高額な医療費を支払わなければならない、②医療機関等から提出される診療報酬明細書(レセプト)の審査を経て行うため、診察月から差額の返還が3か月以上かかってしまうというデメリットがあります。

窓口での負担を減らすなら事前申請

そこで、窓口で高額な医療費を払わずに済ませたい方におすすめの申請方法が、「限度額適用認定証」を事前に入手する方法です。こちらの申請方法だと、加入する公的医療保険から「限度額適用認定証」を事前に取り寄せる必要がありますが、支払時に医療機関に「限度額適用認定証」を出せば窓口での支払いを限度額で済ませることができます。

マイナンバー利用でもOK

事前申請以外の方法で窓口の支払いを限度額で済ませる方法としては、マイナンバーカードを利用するという方法もあります。2021年10月20日からマイナンバーカードの健康保険証利用の本格運用がスタートしており、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる医療機関窓口であれば、限度額適用認定証がなくても、限度額を超える支払いが免除されることになっています。

ただしこちらも事前の準備が必要であり、マイナンバーカードを限度額適用認定証として利用するためには、マイナンバーカードを保険証として利用するための事前の登録(初回登録)が必要となっています。事前登録は、マイナンバーカードの取得後、「マイナポータル」のホームページから登録可能です。