50代になると、生命保険の見直しを考える方が増えてきます。きっかけは、退職が近づいてきたこと、子どもが独立したこと、住宅ローンの終わりが見えてきたこと、老後資金に不安を感じ始めたことなどさまざまです。
その中でも特に確認したいのが、死亡保障です。若いころに加入した大きな死亡保障をそのまま続けている場合、今の家族構成や貯金額に対して保障が大きすぎる可能性があります。
死亡保障は家族を守るための保険
死亡保障は、被保険者が亡くなったときに、遺族へ保険金が支払われる保険です。家族の生活費、子どもの教育費、住宅ローン、葬儀費用などに備える目的で加入することが多いです。
特に子育て中の世帯では、世帯主に万一のことがあった場合、残された家族の生活が大きく変わります。そのため、30代や40代では大きな死亡保障が必要になることがあります。
しかし、死亡保障は一度決めた金額を一生変えないものではありません。家族の状況が変われば、必要な保障額も変わります。
50代以降は必要保障額が下がることがある
50代以降になると、死亡保障の必要額が下がる家庭があります。たとえば、子どもが社会人になっている場合、今後の教育費を大きく見積もる必要は少なくなります。
住宅ローンについても、残高が少なくなっている場合や、団体信用生命保険に加入している場合は、住宅費に対する死亡保障の考え方が変わります。また、退職金や預貯金がある場合、その資産も遺族の生活資金になります。
つまり、死亡保障を考えるときは「保険金額だけ」を見るのではなく、貯金、退職金、年金、住宅ローン、配偶者の収入を合わせて考えることが必要です。
保険料を減らす前に確認したい3つの項目
死亡保障を見直すときは、いきなり解約するのではなく、まず次の3つを確認しましょう。
- 現在の死亡保険金額はいくらか
- 毎月または毎年の保険料はいくらか
- 保険期間と保険料払込期間はいつまでか
死亡保険金額が大きくても、保険料がそれほど高くない場合もあります。反対に、死亡保障はそこまで必要ないのに、毎月の保険料が家計を圧迫している場合もあります。
特に更新型の保険は、一定期間ごとに保険料が上がることがあります。50代以降に更新を迎えると、保険料が大きく上がるケースもあるため、更新前に確認しておくと安心です。
死亡保障を減らしてもよい人の例
次のような状況に当てはまる場合、死亡保障を見直す余地があります。
- 子どもが独立している
- 住宅ローンの残高が少ない
- 配偶者にも年金や収入がある
- 預貯金や退職金の見込みがある
- 毎月の保険料が負担になっている
もちろん、これらに当てはまるからといって、死亡保障が不要になるわけではありません。配偶者の生活費、葬儀費用、相続対策、住宅費、介護費など、残しておきたい保障は家庭によって違います。
大切なのは、昔のままの保障額を続けるのではなく、今の生活に合わせて必要額を再計算することです。
死亡保障を減らさない方がよいケースもある
死亡保障を見直すときは、減らすことだけを目的にしないことも大切です。たとえば、配偶者の年金が少ない、住宅ローンが多く残っている、扶養している家族がいる、持病があり新しい保険に入りにくいという場合は、今の保障を残した方がよいこともあります。
また、終身保険のように貯蓄性がある保険は、解約返戻金や相続時の活用方法も関係します。単純に「保険料が高いから解約」と判断すると、思わぬ不利益が出ることもあります。
死亡保障は、家族に残すお金の一部です。貯金や年金と合わせて、どの程度の保障があれば安心かを考える必要があります。
保険料を減らす主な方法
保険料を減らす方法には、いくつかの選択肢があります。
死亡保障を減額する
保険金額を一部減らすことで、保険料を抑えられる場合があります。保障をすべてなくすのではなく、必要な分だけ残したい人に向いています。
不要な特約を外す
主契約に医療特約、入院特約、災害特約などが付いている場合、今の医療保険やがん保険と重複していることがあります。特約を整理するだけで、保険料が軽くなることもあります。
払済保険に変更する
保険料の払い込みをやめ、解約返戻金をもとに保障を残す方法です。すべての保険で使えるわけではありませんが、長く続けている保険では選択肢になることがあります。
保険相談で必要保障額を確認する
死亡保障の見直しは、自分だけで判断しにくい分野です。保険証券を見ても、主契約、特約、更新、払込期間、解約返戻金など、確認すべき項目が多いからです。
保険相談サービスでは、現在加入している保険の内容を確認しながら、死亡保障が今の家族構成に合っているかを整理できます。必要であれば、医療保険やがん保険、介護への備えもあわせて見直せます。
50代からの保険見直しは、保険をやめるための作業ではありません。老後資金を守りながら、家族に必要な保障を残すための作業です。その死亡保障が今も必要か、まずは現在の契約内容を確認するところから始めてみましょう。





