開業届を出すメリット

青色申告ができるようになる

開業届を出すことで、青色申告を行うことができるようになります。青色申告は白色申告と比べて控除額が大きく、赤字経営の場合に赤字を3年まで繰り越すことができるため、納税額を安く済ませることができる場合があります。また、青色申告では家族を従業員として雇った場合に、その給料を全額事業のための経費に計上することができるようになります。

銀行口座に屋号を使用できる

屋号というのは個人事業を行う上で必須のものというわけではありませんが、個人名で活動するよりも取引先に安心感を与えるといわれています。屋号で銀行口座を作るには開業届が必要になります。

遵法精神が守れる

開業届を出さなかったからといって処罰されるわけではありませんが、法律上は提出するように定められているわけですから、出さないのは気分が悪いという人もいると思います。

開業届を出すデメリット

青色申告は手間がかかる

開業届を出すメリットは青色申告が可能になることなのですが、青色申告は白色申告と比べて手間がかかります。青色申告による最高額の65万円の控除を受けるためには、損益計算書と貸借対照表が必要になります。また、青色申告の方が白色申告の場合よりも帳簿や書類の保存義務期間が長くなる場合があります。最近の法改正によって、青色申告と白色申告の手間の差は縮まりましたが、まだ青色申告の方が面倒が多くなっています。

保険の扶養対象から外れる場合がある

健康保険ごとに、被扶養者となれる条件が定められています。開業届を出すということは、事業者となることを意味します。事業者は仕事に就いていると見なされますので、「事業者は被扶養者にはなれない」と定めている保険の場合には、扶養から外れることになります。