変動10年が人気の4つの理由

個人向け国債は3種類ありますが、人気なのは「変動10年」のものだといわれています。その理由は何なのでしょう。
1.預金の金利よりも高い最低保証金利(年率0.05%)
2.元本が保証されている
3.売ったり買ったり自分で考えなくても、その時の市場状況に合わせて金利を自動的に変動してくれるので楽!
4.物価が上昇しても金利が上がって安心(インフレ対応)

1.2は固定金利同様、最低金利が年率0.05%と保証されています。これはどういうことかというと、
「世の中の景気が悪くなって、どんなに市場がマイナス金利やゼロパーセントになろうとも、個人向け国債の金利は年率0.05%を国が保証します!」
という頼もしいお約束。そのうえ元本も保証されています。
そして変動ならではの人気ポイントとしては、金利の見直しは国がしてくれるので株式投資のように個人の判断で売ったり買ったりしなくても、満期までほったらかしでいいんです。特に初心者にとっては楽ですよね。
さらに今後、政府は物価上昇を目指すといわれています。そんな中でも変動金利なら市場動向に合わせた金利を設定してくれるのでインフレにも自動的に対応できてしまうのです。




変動10年国債を買ってはいけないという声も…。

このように人気の「国債 変動10年」ですが、変動10年国債は買わない方がよいという意見もあります。
その理由の1つは金利。現在の変動10年国債の金利の算出方法は、下限金利のおかげで低金利時代の現在では有利ですが、高金利時代が来た時には不利になるという意見があります。変動10年の金利算出方法は基準金利に0.66%を掛けるので、今後もし高金利時代が来た場合、投資としてのうま味が薄くなってしまうという意見です。もう一つ、中途解約の場合、ペナルティとして「直近の利子×0.8(およそ)」を支払うことになりますが、これが高金利時代だった場合、大きな利子を失うことになるといった意見も散見されます。
いずれも変動10年国債購入の際、多角的に検証するために参考にするとよいのではないでしょうか。