
入居を決める前に確認したい契約と将来の費用
見学して気に入った施設が見つかっても、契約前には料金や退去条件を改めて確認します。長期間暮らす可能性があるため、現在の費用だけではなく、介護状態が変わった場合や退去する場合まで想定しておくことが重要です。
重要事項説明書と料金表を確認する
有料老人ホームでは、契約前に施設のサービス内容や料金、人員体制などを確認できる重要事項説明書があります。パンフレットや検索サイトだけでは分からない情報もあるため、契約内容と合わせて確認します。
特に、月額料金に含まれるものと含まれないものを分けて見ることが大切です。通院の付き添い、理美容、日用品、個別の生活支援などが別料金になる施設もあります。
前払い金がある場合は返還条件も見る
入居時にまとまった前払い金を支払う料金プランでは、金額だけでなく償却期間や返還条件も確認します。短期間で退去した場合、長期入院した場合、亡くなった場合などにどのような精算になるのかを契約前に確認しておきます。
入居時費用0円のプランと前払い方式のプランが用意されている施設では、5年、10年など一定期間暮らした場合の総支払額を比較すると違いを判断しやすくなります。
介護度が上がった後も住めるか確認する
現在の介護状態で入居できることだけではなく、要介護度が上がった場合、認知症が進んだ場合、医療的なケアが必要になった場合に住み続けられるかも重要です。
対応できなくなった場合に住み替えが必要になるのか、同じ運営会社の別施設を案内してもらえる場合があるのかなども確認しておくと、将来の生活をイメージしやすくなります。
老後資金には一定の余裕を残す
年金15万円に対して入居後の総支出が月20万円なら、毎月5万円を預貯金から補うことになります。貯金1000万円なら単純計算では約16年8か月分ですが、医療費や生活費の変化まで一定とは限りません。
そのため、「貯金が尽きる直前まで払える施設」を選ぶのではなく、予想外の支出にも対応できる余裕を残して予算を設定することが大切です。
老人ホーム選びは、費用だけでも設備だけでも決められません。まず年金や預貯金から無理のない予算を決め、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などから自分の状態に合う施設を考えます。そのうえで、老人ホーム検索サービスや運営会社の情報を使って複数施設を比較し、資料請求と見学を経て、料金、介護、医療、生活環境、契約条件を総合的に確認することが施設選びの基本です。
<参考サイト> 厚生労働省 / 介護サービス情報公表システム / 国土交通省 / LIFULL介護 / みんなの介護 / いい介護